長い人生では、学校・仕事・家庭・健康・お金など、さまざまな悩みがつきまといます。
その悩みは大きいものですが、実は成長のチャンスでもあるのです。
悩むことは人間にしかできない
悩みを抱えた人にしか分からないつらさや苦しみがあります。自分のことが嫌になるときもあるかもしれません。できれば悩みなど持ちたくない。多くの人はそう思うはずです。そもそも人間は、なぜ悩むのでしょうか。
「ホモ・パティエンス」という言葉があります。これは「苦悩する存在」という意味です。『夜と霧』の著者として知られる精神科医のヴィクトール・フランクルは、「人間の本質は苦悩する点にある」と述べています。犬や猫などの動物には、快・不快の感情はあっても、それ以上の精神的な苦悩はありません。悩むことは人間にとって必要であり、価値のある能力であると、フランクルは考えます。
悩みの本質は向上心である
人は悩みを持つと、こころが痛みます。悩みから一時的に逃げることもできますが、それでは解決できず、苦しいままです。そのため人は、悩みと向き合って必死に考え、行動するのです。悩みの本質は「向上心」であるといえます。解決したい・何とかしたいという気持ちがあるからこそ、悩みとなっているのです。悩むということは、自分の人生と真剣に向き合っている証拠です。
悩みを通して人は成長する
悩みを持ち、苦しみ、それを克服したときに人は成長します。経験から学ぶ力や危機回避能力が高まり、人としての深みが増します。苦しみや挫折は、人間力を高めるチャンスなのです。ただ、一人でいつまでも悩み続けるよりも、専門家と一緒に解決を目指すことが大切ではないでしょうか。悩み続けて「なぜ自分はこんなにダメなのか」と落ち込むのと、「この悩みがどう成長につながるのか」と考えるのとでは、大きな差があると思います。悩みに対してどう向き合い、どう行動するかで、人生は変わると言っても過言ではありません。臨床心理士と一緒に、今ある悩みをじっくりと考えてみませんか。
「奈良こころの相談室」の臨床心理士は、人間関係・いじめ・うつ状態・摂食障害・不登校など、こころのお悩みに寄り添います。原因を探すのではなく、解決策を見つけるためのお手伝いをいたします。奈良市内で経済的負担の少ないカウンセリングをお探しでしたら、「奈良こころの相談室」までお問い合わせください。