「どうもほかの子どもとわが子が異なる…」という悩みを抱えている方は多いでしょう。それは発達障害によるものかもしれません。発達障害を抱えている子どもは特徴的な言動をしがちです。発達障害の中にもいくつか種類がありますので、種類別にどのような特徴があるかについてまとめました。また発達障害の場合、子どもに対してどう接するべきかまとめましたので参考にしてみてください。
症状別発達障害の特徴
発達障害の中には自閉症スペクトラムや学習障害、ADHDなどいくつかのタイプに分類されます。種類別に異なる特徴がありますので、以下にまとめました。
自閉症スペクトラム
自閉症スペクトラムとはコミュニケーションの取り方や言動に特徴のある症状です。特徴として他人に対してあまり関心のない傾向が見られます。他人の表情や態度には無頓着で、逆に文字や図形などものに対して強い執着を持つ人が多いです。見通しが立っている分には問題ないのですが、不透明な状況になると不安になってパニックになりがちです。またたくさん人のいるところに出て行ったり、気温など環境が急激に変化したりすると過敏に反応する傾向も見られます。
学習障害
知的障害の場合、日常生活を送るのにも支障をきたします。しかし学習障害の場合、日常生活では問題ないけれども学習面で特定の分野の学習の進まないのが特徴的です。たとえは話をしたり、相手の言っていることを理解したりするのは問題ありません。ところが読み書きや計算など、なかなか上達しないのが特徴です。しかも努力しているにもかかわらず、ゆっくりペースにしか進まなければ、この手の発達障害を抱えている可能性が高いのです。
ADHD
注意欠陥多動性障害と呼ばれる発達障害のことです。注意力散漫で衝動的に行動するのが特徴です。周囲のことについて次々に関心を持っていき、周りよりもどんどん行動してエネルギッシュに最初のうちは取り組みます。ところがとたんに飽きてしまう、もしくはほかのことに関心をもってそちらに行ってしまいがちです。注意力散漫なので、作業をやらせても不注意でミスを連発するのもこのタイプの特徴といえます。
チック・吃音
チックや吃音も発達障害の一種です。チックとは反射的に体の一部が動いたり、発音したりするのが代表的な特徴です。また吃音はどもりのほかも、同じ音を繰り返し発音してしまうなど喋りがスムーズにいかないのも特徴といえます。
発達障害への対策とは?
発達障害の子どもに対してどう育児をしていけばいいかで迷う人も多いでしょう。障がいの種類や度合いによって対処法は変わってきます。しかしどのように対処すればいいか、その基本的な部分について紹介しますので参考にしてみてください。
発達しないわけではない
「発達障害」と言われると、「もはや発達していかないのではないか?」と不安を抱く人もいるでしょう。しかし発達しないわけではありません。周りの人と比較して発達するペースが異なる、違った形で発達する障害と考えましょう。トレーニングのやり方によってはその子の持つ独特の得意分野を伸ばすことができる、苦手分野も克服できるかもしれません。
複数のアプローチを組み合わせる
発達障害を抱えているお子さんを育児する際には、複数のアプローチを試みてみましょう。よく言われているのが「合意的配慮」と「トレーニング」です。それぞれどのようなことか、具体的に紹介しましょう。ADHDの中の一つにじっとしていられない子どもがいます。
この場合の合意的配慮とは、こまめに休憩を取らせる方法があります。無理やりじっとさせるのではなく、こまめに身体を動かす機会を設けてあげる、配慮してあげましょう。一方で着席時間を少しずつ伸ばしていけるようなトレーニングを行いましょう。こうすればADHDの子どもでもあまりストレスを感じることなく、じっとしていられるようになるでしょう。
必要に応じて薬と付き合う
発達障害を抱えている子どもは、いろいろな問題行動を起こすかもしれません。衝動的に動き出したり、多動性だったり予想しない行動に振り回されている親御さんもいるでしょう。発達障害の中には症状緩和するための薬もいろいろとあります。また発達障害の子どもは極度に緊張してしまう、夜眠れないなどの症状をきたすこともあるでしょう。これらの症状を緩和できるような薬もあります。医者の指導の下で正しい用法・用量で薬を活用するのも一考です。
まとめ
「どうも自分の子どもは他の子と違ったところがある」と思うのであれば、それは発達障害の可能性があります。発達障害であれば、ここで紹介したような対処法でうまく子どもと付き合っていくことが求められます。それでも自分たちだけで問題克服するのは難しいかもしれません。
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